合同会社歩(Ayumi)

Marcher(グループホーム)

2026.10.7

障害のある子が18歳になる前後に確認したいこと|口座・障害年金・相談先

障害のある子が18歳になる前後の準備を、成年年齢、本人名義の口座、20歳前後の障害年金、鹿児島市の相談先に分けて解説。本人の意思を大切に、確認したい手続きと質問を整理します。

「18歳」と「20歳」の準備は、分けて考えます

障害のある子が大人になる時期には、卒業後の進路、銀行の手続き、障害年金など、気になることが重なります。「18歳までに全部決めなければ」と焦る前に、年齢で変わることと、本人の状況に合わせて確認することを分けてみましょう。

「親なきあと」連載の第2回では、18歳の成年、本人名義の口座、20歳前後の障害年金、鹿児島市の相談先を整理します。準備の全体像は、前回の鹿児島市で考える「親なきあと」|人・お金・住まいの3つの備えをご覧ください。

年齢だけで、利用できる制度や手続きが一律に決まるわけではありません。
「成年は18歳」と「20歳前の傷病による障害基礎年金」を混同せず、それぞれの窓口に確認します。障害年金は、20歳になれば自動的に支給されるものではありません。

1. 18歳になる前後|本人の意思と、手続きを支える方法を確認する

民法の成年年齢は18歳です。法務省は、成年になると親の同意を得ずに契約できるようになり、父母の親権に服さなくなると説明しています。法務省の成年年齢Q&Aで、基本的な変更を確認できます。

本人の希望を中心に、母親と契約書類を一緒に確認する若い女性

ただし、成年になることと、すべての手続きを一人で理解して進められることは別です。本人に必要な説明や支援を、誕生日を境に急に減らすのではなく、分かりやすい伝え方や相談できる関係を整えます。

  • 本人の希望:言葉、写真、選択肢など、どの方法なら希望を伝えやすいか

  • 説明の受け方:短い説明、静かな場所、休憩、支援者の同席など、何を相談したいか

  • 契約前の確認:内容・費用・解約条件を、誰と一緒に確認するか

  • 家族の関わり方:同席や代理手続きができる条件を、各窓口へどう確認するか

親が同席することと、本人に代わって契約や取引を行うことは区別します。「親だから成人後も何でも代わりにできる」とは考えず、本人の意思確認と必要な手続きを窓口で確かめてください。判断や契約に不安がある場合の支援方法も、個別に相談することが大切です。

相談に役立つのは、診断名だけでなく日々の様子

「急いで答えを求められると困る」「二つの選択肢なら選びやすい」といった具体的な情報は、支援の方法を相談する手がかりになります。整理の仕方は、グループホームを考える家族のための本人情報シート8項目でも紹介しています。記録は本人と相談し、必要な相手に必要な範囲で共有します。

2. 本人名義の口座|「作る時期」より、利用と支援の条件を銀行に聞く

将来の年金の受け取りなどを考えるときは、すでに本人名義の口座があるか、どのように使っているかを確認します。日本年金機構の障害基礎年金の請求手続きでは、受取先の通帳等は本人名義と案内されています。

銀行の相談窓口で本人と母親が口座の手続きや支援の方法を確認する様子

一方で、「18歳になる前なら必ず親が開設できる」「障害があるなら家族が自由に管理できる」と一般化することはできません。開設方法、本人確認、代理人の扱い、利用できるサービスは、金融機関や本人の状況によって確認が必要です。

銀行へ相談するときは、次の質問を持っていくと整理しやすくなります。

  • 本人名義の口座を開設・利用する際に、どの書類や来店が必要か

  • 本人が説明を理解しやすい方法や、家族・支援者の同席を相談できるか

  • 家族が手続きを手伝う場合、本人の意思確認や代理手続きはどう行うか

  • 年金の受取口座として使えるか、口座情報をどう確認するか

  • 通帳等を失くしたときや、本人が来店できないときの相談方法は何か

全国銀行協会も、口座開設時などに氏名・住所・生年月日等の確認があることを案内しています。必要な本人確認書類は、全国銀行協会の取引時確認の案内と取引銀行の最新案内を確認してください。

口座を持つことと、お金を安全に使えることは別の準備です。
本人が選べる範囲を大切にしながら、困ったときの連絡先や、支払いを一緒に確認する方法も考えます。暗証番号や認証情報を、本人情報シートなど広く共有する資料に書くことは避けましょう。

3. 20歳を迎える前|障害年金の相談に向けて受診歴と質問を整理する

20歳前の、年金制度に加入していない期間に初診日がある場合、障害基礎年金には保険料の納付要件が不要とされています。ただし、障害の状態などの受給要件があり、手帳を持っていることだけで受給が決まるわけではありません。

母親と若い女性が受診歴の資料をまとめ、年金相談の日程を確認する様子

日本年金機構は、障害認定日に一定の障害の状態にあることなどを要件とし、障害認定日より後に20歳になる場合は、20歳に達した日の状態を確認すると案内しています。請求時期はケースによって異なるため、障害基礎年金の受給要件・請求時期を確認し、窓口で本人の場合を相談してください。

先にできるのは、書類を自己判断でそろえるより「相談の材料」を集めること

  • 最初に受診した医療機関と、おおよその時期

  • その後の通院・転院の経過、現在の主治医

  • 学校生活や日常生活で困っていること、受けている支援

  • 手元にある手帳や受診記録などの資料

  • 相談したいことと、20歳の誕生日

これは相談用のメモであり、必要書類の完全な一覧ではありません。診断書には所定の様式や対象時期があるため、取得を依頼する前に、窓口へ必要な書類と時期を確認しましょう。初診日の証明が難しい場合も、家族だけで請求を諦めずに相談してください。

また、20歳前の傷病による障害基礎年金には本人の所得による支給制限等があります。金額や条件は変更されることがあるため、日本年金機構の支給制限の案内で最新の情報を確認します。この回では年金額や将来の収入を推測して家計を決めません。

4. 鹿児島市で相談する|銀行・年金・暮らしの窓口をつなぐ

一つの窓口ですべてを解決しようとせず、制度ごとに確認先を分けます。鹿児島市の障害基礎年金の案内は、20歳前の傷病などの場合の相談・提出先を市役所国民年金課や各支所担当窓口としています。初診日に加入していた制度などによって窓口が異なるので、最初の連絡で確認してください。

本人を中心に家族と相談員が成人後の暮らしについて話し合う様子

  • 口座や銀行取引:取引している、または利用を検討している金融機関

  • 障害年金:鹿児島市の国民年金窓口、年金事務所等

  • 卒業後の生活や福祉サービス:学校、相談支援専門員、鹿児島市障害者基幹相談支援センター等

鹿児島市障害者基幹相談支援センターは、障害のある方や家族の暮らし、学校・仕事、福祉サービスなどの総合相談窓口です。「卒業後の相談先が分からない」といった段階でも、相談内容を整理する出発点になります。

暮らし方を考えるときは、日中の活動と住まいも別々に確認します。合同会社歩のサービスについては、鹿児島市西伊敷のBelieve・Marcherのサービス案内をご覧ください。女性の将来の住まいを考えている方は、鹿児島市の女性専用障がい者グループホーム「Marcher(マルシェ)」の案内も参考になります。

サービス利用の相談では、本人の希望や必要な支援を一緒に整理します。18歳になったことだけで入居・利用が決まるものではなく、空き状況や個別の利用可否、費用、支援内容は事業所と行政等への確認が必要です。準備の流れは、鹿児島市で障がい者グループホームを利用するまでの相談・見学・手続きでも確認できます。

今日、一つだけ進めるなら

  1. 本人名義の口座があるか、家族で確認する

  2. 受診した医療機関を、分かる範囲で一つ書く

  3. 銀行・年金・暮らしのどこに相談したいか、一つ選ぶ

誕生日までに完璧に仕上げることが目的ではありません。本人の希望を聞き、分からない点を一つずつ確かめ、家族以外にも相談できる関係を増やすことが、成人後の準備につながります。

合同会社歩へ、将来の暮らしやサービスの見学について問い合わせる

※合同会社歩への問い合わせは福祉サービスや見学の相談窓口です。年金の支給決定や銀行手続きの可否を判断する窓口ではありません。

この連載は、合同会社歩のnote「障害のある子の『親なきあと』」を出発点に、テーマ別に独自の構成で掘り下げています。

※2026年10月7日時点で確認した公式情報をもとにした一般的な案内です。個別の受給可否、契約、代理手続き、サービス利用を保証するものではありません。最新情報と本人に必要な手続きは、鹿児島市、日本年金機構、取引金融機関、相談支援専門員等へご確認ください。画像は内容を説明するイラストで、実際の利用者・相談場面ではありません。

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